ちょびっとグレーな相席居酒屋のサクラのアルバイトを体験しました

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私が相席タイプの居酒屋のサクラをしていたのは、25歳頃です。

今から約7年前、2014年（平成26年）くらいのことです。

当時私は新卒で入った会社で3年目、仕事にも余裕が出てきていました。

友人に誘われて始めた相席居酒屋のサクラバイト

アルバイトをするようになったきっかけは、友人の誘いでした。

大学時代の仲の良い友人の彼が、相席タイプの居酒屋を経営していました。

彼は私たちの5歳上の30歳で、私もよく一緒に飲んだりしていたので、顔見知りでした。

アルバイトの内容は、ズバリその居酒屋のサクラです。

客のフリをして来店し、男性客に長居させるよう仕向けます。

その居酒屋の仕組みは、女性は無料、男性は1時間2,000円、週末は1時間2,500円の料金設定でした。

しかし男性の料金は相席中のみ適用で、相席していない時間はドリンク代しかお金はかかりません。

この仕組み上、女性客がいないと売り上げが立たないのです。

このサクラのアルバイトは、普通のアルバイトみたいにシフトを提出するとか、希望を聞かれるわけではありませんでした。

オーナーの彼から「明日来れる？」「今日仕事帰りに来れる？」「今から来れる？」など、急な誘いが多かったです。

思ったより来店客の女性が少ないとか、反対に男性客が多い場合に助っ人的な感じで呼ばれます。

もちろん、空いてない場合は断れば良いので、割と気軽にアルバイトできました。

お店が職場と同じ駅にあったので、仕事帰りにも気軽に働くことができるのでこちらとしても助かりました。

会社にもバレずにお小遣いが稼げるいいアルバイト

時給は1時間1,500円でしたが、22時以降は2,000円と、かなり高額でした。

多いときは、月に50,000円稼いだこともあります。

給料は日払い現金だったので、会社にもバレなくて安心でした。

仕事内容は普通に男性と会話して、飲食するだけなので、楽でした。

友人と一緒に行っても良いので、女子会終わりとか、仕事帰りに同僚と一緒に行くことも多々ありました。

ただ、オーナーには「あまり目立つ子や、可愛い子は連れて来ないで」と言われていました。

理由は「サクラだとバレないように」とのことでした。

相席中の会話内容は、薄っぺらいとサクラだとバレる可能性があるので、それなりに自分の話をしなければならないことに少し抵抗感がありました。

嘘をついてもその嘘を忘れて墓穴を掘ってしまうことがあると聞いたので、普通に自分のことを話したりしていました。

すると、友人の友人だとか、職場同士が繋がりがあるとか、実際に繋がってしまうことがたまにあるので怖かったです。

物事の裏側を学ぶことができたちょっとダークなアルバイトでした

この仕事を通して学んだことは、コミュニケーション能力だと思います。

あまり興味が湧かない相手でも、苦手な相手でも、仕事なのでお話ししなくてはなりません。

そのため、オーバーリアクションで反応したり、話を引き出したりすることが少し上手になったと思います。

自分のことを話すよりも、相手の話を引き出すことでコミュニケーションを取るようにしていました。

聞き上手になれるように、心がけていました。

ニコニコと男性の話を聞いていると、相手に気に入られることが多くありました。

連絡先交換を求められることも多かったですが、やんわり断っていました。

半年くらいこの仕事を続けましたが、私が転職したことをきっかけにほとんどアルバイトに行けなくなってフェードアウトしました。

楽に稼げるので続けたかったですが、お酒を飲んで夜遅く帰る生活は少し辛いときもありました。

あまり胸を張って他人に話すことはできないアルバイトですが、この仕事をして良かったと思います。

それは社会の裏側を知ることができたからです。

何事にも裏があると知り、その事柄がどのように成り立っているかなど複雑に物事を考える視点を得ることができたと考えています。